体外受精(IVF/低刺激自然周期)の振り返りとその後
1年以上ぶりのブログ更新となります。
結果から言うと妊娠はできず、不妊治療を中断してから1年経ってしまいました。
その間、このブログを見たと声をかけてもらうこともあり(うれしかったです^^)、私が受けた治療についてちゃんと最後まで書こうと思い至りました。
* * *
2017年末~2018年頭にかけて、自然周期の体外受精を3回試しましたが妊娠に至らず、もう1段階進めてみることにしました。
低刺激周期にすると、自然周期に比べて薬や注射の回数が増えますが、その分複数の卵子を採取できる可能性が高まるそうです。
1年前のことでもはや個々の記憶が薄れていますが、治療の記録は残っているので、表にして振り返りたいと思います。
【周期1 採卵】
より多くの卵子を採るためにたくさん注射を打ちましたが、採れたのは3つで、そのうち1つだけ初期杯として凍結しました。
注射で体に負担がかかっているため、次の周期を待って子宮がいい状態に戻ってから移植するそうです。
【周期2 移植】
移植から12日後、検査に行きましたが、残念ながら1つだけ移植した杯も育つことはなく、妊娠に至りませんでした。
かかった金額
【周期1 採卵】130,000ペソ(約29万円)
【周期2 移植】60,000ペソ(約13万円)
合計19万ペソ(約42万円)
2サイクルにまたがる治療で何度もクリニックに行って、注射をたくさん打ち、40万円以上もかかったのに結果がでず、これ以上治療を続ける気力がなくなってしまいました。
一度休んで、また再開したくなったらしようと思ったまま1年が過ぎてしまいました。
お金の問題、夫婦それぞれの仕事・プライベートの予定、気持ちが整っていないと、なかなか再開するモチベーションがわきません・・・。
この1年で新しい仕事も始めていて、毎週ゴルフをして、海外に行ったり、日本にもちょこちょこ行ったりと日々楽しんでいます。
今年39歳になりますが、もしまた治療したくなったらするかもしれないし、このまましないかもしれません。
子どもを持つことが叶わなくても、それも私の人生なのかなと今は思っています。
もし一念発起して治療を再開することがあれば、また書こうと思います。
不妊治療(体外受精)に関して思うこと
約半年間で、人工受精を3回、体外受精(自然周期、1個ずつの採卵)を3回経験し、次の治療に進むことを伝えると、体外受精の低刺激周期を始めると言われました。
英語だと、Minimal Stimulation IVFと言います。
低刺激周期の治療に進むにあたり、いろいろネットを調べていたら、「日本の不妊治療は世界的にみて妊娠率が低い」という記事を見つけました。
ちょっとショッキングですが、けっして日本の不妊治療の技術が低いというわけではないようです。
日本では、「体に負担をかけない」「薬をあまり使わない」「なるべく自然に近い形」での治療が望まれる傾向にあり、体外受精でもまず自然周期・低刺激周期を選択する人が多いそうです。
この記事など:
日本の不妊治療が妊娠しにくい根本的な理由 | 健康 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
一方欧米では、不妊治療となるとすぐに高刺激周期での体外受精に進む人が多く、治療の金額や体への負担は大きいものの、結果的に治療を行った人の全周期に対する妊娠の割合が高くなるそうです。(自然周期・低刺激周期で遠回りする人が相対的に少ないために)
※不妊治療関連記事や個人のブログなどいくつか読んで、私なりに解釈した内容です。
私自身を振り返ってみても、納得できる内容だと思いました。
仕事やプライベートと両立できるよう、なるべく体と家計に負担をかけない方法で治療を始めました。
人工授精を3回、体外受精(自然周期)を3回経験。
体外受精(自然周期)では、1回目は初期胚(2日培養)を移植したものの着床せず、2回目はそもそも採卵ができず(排卵していなかった)、3回目は採卵できたものの胚盤胞(5日培養)まで育たずに移植ができませんでした。
そして今後は低刺激周期に進むわけですが、遠回りせずにはじめから低刺激をやるべきだったのか、また今すぐにでも高刺激の体外受精を始めるべきなのか悩みます。
日本の友達に半年で体外受精に進んだと言ったら、展開早いね!と言われました。
私は日本の不妊治療事情はよく分かりませんが、高齢だったり、何らかの問題があって特別な治療が必要な場合を除き、基本的には、人工受精→体外受精というステップを、ある程度時間をかけて進んでいくようです。
私のこれまでの治療では、今の仕事では一応許容範囲の遅刻・半休で済みましたが(月5回くらい)、これ以上増えると、普通の会社員では両立が難しいなと感じています。
今はたまたま家とクリニックと会社がすべて徒歩圏なので、仕事との両立もできましたが、もしクリニックと会社が遠ければ、また外出やアポイントの多い仕事だったら両立は難しかったかもしれません。
また、治療の段階を進めると金額も上がるため、毎月払える金額でもなくなってきます。
初めてクリニックに行ったときに、もし25万ペソ(日本円で50万円以上)の体外受精を進められていても、その選択はできなかった気がします。
どこまで不妊治療をするか覚悟できていなかったこともあり、まず安価で簡単な人工受精というステップがあったからこそ、治療を始められたと思います。
そういう意味で、人工授精→体外受精(自然周期)→体外受精(低刺激周期)と順番にステップを進んでいくのは(各ステップであまり長く足踏みをせずに)、理にかなっているのかもしれません。
次回、体外受精(低刺激周期)について書きたいと思います。
体外受精(IVF/自然周期)3回目
自然周期(1サイクルに1つの卵子を採取する方法)の体外受精の3回目です。
1回目は初期杯を移植したものの妊娠せず、2回目はそもそも卵子を採取できませんでした。
3回目も同じ自然周期での体外受精を試みることにしました。
生理が始まって9日目(Day9)に血液検査・超音波検査をし、その2日後(Day11)に採卵をすることになりました。
採卵は手術室で部分麻酔をして行うので、毎回少し緊張します。
今回は1つ、採取できたようです。
なお、採卵の日は7時半にKatoへ行き、すぐ手術室へ呼ばれました。
8時半くらいから手術室へ入り採卵、終わったあと後ベッドで休憩し、9時には着替えて待合室へ移動。
その後、培養士・ドクターと面談を経て、10時過ぎには終了しました。
おなかも痛くなく、特に違和感もなかったので、軽く朝ごはんを食べて薬(感染予防抗菌薬)をのんだのち、会社へ行って普通に仕事をしました。
薬は他にも飲み薬が2種類(デュファストン・プロギノバ)と、膣座薬のUtrogestanが処方されました。
1回目の体外受精のときは、採取してから2日後に移植する初期杯移植でしたが、今回は5日後に移植する胚盤胞移植だそうです。
5日後まで培養させて、受精卵がよい状態=着床前の胚盤胞の状態になったら、移植するとのこと。
胚盤胞まで発育しないこともありますが、胚盤胞移植まで至れば着床率は初期胚移植の2倍以上になるそうです。
採卵から5日後の朝、指示通りにクリニックに電話し、移植できるか期待しつつ、培養士に電話を繋げてもらいます。
培養士によると、まだ十分な胚盤胞に達していないため、今日の移植は難しいと言われました。
あと数日培養させたのち凍結して、次のサイクルで移植しましょうということでした。
今回移植できなかったのはもちろん残念なのですが、1つだけ採れた卵子がちゃんと受精して胚盤胞になり、次周期のより良いタイミングでつつあるのなら、よかったと思い直します。
そこから4日後、来院して培養士と面談をしたところ、残念ながら胚盤胞がうまく育たなかったことを告げられました。
細胞分裂は進んでいるものの、ターゲットのサイズまで育たず、この大きさ(小ささ)で凍結しても死んでしまうそうです。
・・・なるほど。
前回(体外受精2回目)のときは、一見排卵していたものの卵胞の中身が空で卵子が取れませんでしたが、今回のように、卵子が採れて受精できたとしても、ちゃんと育たないことがあるのだと学びました。
金額は、検診2回と採卵で約45,000ペソ(約10万円)でした。
体外受精(IVF/自然周期)2回目
自然周期の体外受精を始めて2ヶ月目。
1回目は、受精2日後の初期杯を移植したものの、残念ながら妊娠に至らず、翌月また同じIVF(体外受精・自然周期)の治療を続けます。
生理が来てから2日目、10日目、12日目とクリニックへ行き、超音波や血液検査で排卵のタイミングをチェックしました。
12日目に行ったときに、それから2日後に採卵と言われましたが、前回より3日ほど遅いタイミングです。
採卵の日、前回のようにオペレーションルームに入り、局部麻酔をして施術を受け始めると、卵胞1つの他に小さいのが2つあり、それも採っていいか聞かれたので、イエスと答えました。
その後、私の採卵と同時並行で採取していた精子を冷凍するか聞かれたので、なぜ?と思いながらも、今後夫の出張の可能性もあるし、凍結しておいた方が安心だろうと思ったのでイエスと答えました。
手術後、感染予防の抗菌薬をもらいましたが、前回と少し流れが違うことに気づきます。
このあとドクターとのコンサルテーションがあるといいます。
前回は確か、少し待ったあとにエンブリオロジスト(培養士)と面談して、今後の受精の流れなどを聞きました。
ドクターに呼ばれると、残念ながら卵胞に卵子が入っていなかったと言われました。
・・・なるほど。
でもそういうことはよくあるらしいです。
痛い思いして(麻酔は使っているけど少しは痛い)せっかく採卵したのに肝心の卵子がなかったなんて残念でしたが、なんだか納得しました。
超音波や血液検査でドクターが排卵のタイミングを見ても、実際に排卵していないこともあるそうです。
これまでタイミング法や人工授精でだめだったのも、そういうことなんだろうなと妙に納得した思いでした。
おそらく、オペレーションルームでの採卵のとき、採取した卵胞を培養士がすぐに拡大モニターで見ていたので、その時点でドクターたちは卵子が無かったことが分かっていたのだと思います。
その場では伝えられず、リカバリールームで休んで着替えてから、ドクターから話を聞くという流れになっていました。
卵子が取れなかったので、当然受精卵が作れず、移植もできません。
2回目の体外受精は、採卵までの工程で終わりました。
ということで、採卵から3日間は、麻酔を使った治療のあとなので一応安静にする必要はありますが、その後はいつも通りの生活に戻れるということです(私の場合は飲酒・ゴルフを楽しむ)。
次の生理が始まったらまた来院し、次のサイクルの治療を相談して、また薬などを飲む期間が始まりますが、それまでの二~三週間は自由の身となりました。
人工授精だったらここまでは分からず、生理が始まるまで「妊娠しているかも」とそわそわして落ち着かない日々を送ることになります。
採卵するのは大変ではあるけれど、卵子がない(排卵していなかった)ことを知れるのは大きなメリットだと思いました。
なお費用については、検査3回(超音波、血液検査、点鼻薬・レトロゾール等)と、採卵の合計で、約22,000ペソ(約4万5,000円)でした。
受精卵の培養、移植の費用はかからないため、思ったより安くすみました。
*関連ブログ
体外受精(IVF/自然周期)にかかる費用
マカティにある不妊治療クリニック、Kato Repro Biotech Centerでの体外受精(※自然周期の場合)にかかる費用をまとめます。
体外受精はこれまでの人工受精より高度な治療となり、ここで金額も上がります。
同意書(全部英語なので解読するのが大変だった…)に署名し、料金表も別途渡されました。
<料金>
超音波検査、血液検査、点鼻薬などの処方・・・5,000~6,000ペソ×2回
採卵/Oocyte Pick-up・・・15,000ペソ
受精卵の培養/Blastocyst Culture・・・15,000ペソ
培養成功(胚盤胞へ到達)、移植/Blastocyst Achieved・・・15,000ペソ
採卵・移植までで合計約5~6万ペソ(日本円にして11~13万円くらい)です。
ふだんはクレジットカード払いが可能ですが、3万ペソ(培養&移植費用)をデポジットとしてキャッシュで払うように言われました。
※これは自然周期の場合の金額で、低刺激周期の場合はさらに高くなります。
受精卵を凍結させ、次のサイクルで移植することも可能です。
胚盤胞の凍結/Blastocyst Freezing・・・15,000ペソ
妊娠検査陽性の場合/Positive Pregnancy・・・13万5,000ペソ(約30万円!)
※2017年1月現在の金額
※フィリピン人はプラス12%のVATがかかりますが、外国人は免除されます
Katoの体外受精(※自然周期の場合)では、このように妊娠すると大きな金額を払うという成果報酬型の料金になっています。
もし1回あたり妊娠有無にかかわらず何十万(円)と言われたら続けられないですが、高度な治療のわりになんとか払える金額であり、何回か挑戦しようと思っています。
妊娠すると最後にドン!と支払うことになりますが、まぁそれはめでたいことなので、数ヶ月後、無事に払って卒業となることを祈ります。
体外受精(IVF)1回目の結果と所感
初めての体外受精
1回目-2 移植(初期杯移植)
の続きです。
妊娠したかのチェックのため、移植から12日後にクリニック(Kato Repro Biotech Center)へ来るように言われていました。
移植後は毎日体温を計るように言われていて、久しぶりに婦人体温計で計っていました。
37.5度以上の高熱になったらクリニックに連絡する必要があるそうです。
高温期(私の場合は36.9~37.1度)が続いており、妊娠への期待も高まっていましたが、血液検査でネガティブと判明。
受精でき、4分割までは進んでいましたが、それ以上分裂が進まなかったのか、もしくは着床しなかったのか・・・
ドクターとのコンサルテーションで、次もIVF(体外受精)を続けることを伝えると、薬を使ってより排卵を誘発する方法もあるけれど、私の場合はちゃんと排卵しているので、次もこのまま自然周期を勧められたので、同じ方法で続けることにしました。
それから3日後、27日周期で生理がきました。
初めて体外受精をやって、仕事をしながらでも治療を受けやすいのがよかったと思います。
Katoは、なるべく少ない薬での「自然周期」または「低刺激周期」での体外受精を行っています。
※詳しくは日本の加藤レディスクリニックのウェブサイト参照
http://www.towako-kato.com/about/cure.html
体外受精を始めてみて、クリニックに行く必要があるのは、
・排卵のタイミングをみるため、生理開始から2日後と10日前後の2回
・採卵の日と移植の日の2回
・妊娠陽性検査の日(移植から1週間または12日後)
のだいたい5回くらい(1周期あたり)。
検査だけの日は、朝から行って2時間くらいで終わるので、会社に1~2時間遅刻するくらいで行けます。(たまたまクリニックと会社が近いこともあり)
採卵の日はそのあと会社に行くこともできますが、移植の日は安静にするように言われたため、一応この2日は休むつもりで予定しています。
今、私はマカティにある日系企業で働いていますが、ほぼ定時(9時~6時)であまり忙しくなく、社内業務が中心なので、急に会社を休まざるをえなくなっても対応が可能です。
ですがもし、お客さんとのアポイントが多い仕事だったり、会社とクリニックが遠かったら、そうもいかなかったかもしれません。
また、クリニックに行くのは月5回前後(うち3~4回は午前中の数時間だけ)といっても、あらかじめ日程が決まっているわけではないのがネック。
生理が始まったらその翌日に、また、超音波検査で様子を見てみて、その2日後に再訪など、スケジュールが直前にならないと分からないことがほとんどです。
体のことなので、数日のずれがあるのは仕方ないですが。
よく体外受精で聞くのは、もっと強い排卵誘発剤を使って、1回の採卵で複数の卵を採る方法。
私も体外受精にはそういうイメージがあり、不妊治療を始めるか迷っていました。
複数の卵が取れた中で質のいい卵子が複数あれば、冷凍しておいて次も使えるそうです。
一方で、薬の副作用があったり、料金が高かったり、また採卵のあとしばらく卵巣を休ませるなど、何かと負担も大きそうです。
そっちの方が効果が高いのか?・・・現時点では分かりません。
もちろん子どもは欲しいけれど、仕事も遊び(飲み・ゴルフ)もままならず、心身ともに影響を受けてまで治療を続けるかというと迷うところ。
Katoの治療方法は、仕事をしながらでも治療を続けられて、薬の副作用もないので、今の私には合っているのかなと思っています。
1回目は失敗してしまったけれど、もともと体外受精1回あたりの成功確率は15%程度だそうなので、5回くらいは続ける覚悟です。
・・・といっても費用によるのですが。
次のブログでは、Katoの体外受精にかかる費用について紹介します。
体外受精(IVF)1回目-2 移植
初めての体外受精、1回目-1 採卵の記事の続きです。
Day11(前回生理から11日目)に採取した卵子を受精させた2日後、Day13に移植します。
「初期杯移植」というものです。
前回、エンブリオロジスト(胚培養士)との面談で、移植日の朝、電話で受精卵の状況を聞くように言われていたので、朝8時に電話をしました。
ただでさえ慣れない専門用語、さらに英語なのでちゃんと聞き取れるか不安で、使いそうな単語と発音をメモしておきました。
●朝8時の電話
細胞分裂がまだ2分割しか進んでいないため(4分割が目標)、10時に再び電話をするように言われます。
●朝10時
同じくまだ2分割なので、12時に再び電話をするように言われます。
なるほど・・・そういう感じなのか。
受精したあとにも、こんな工程があることを初めて知りました。
正常な細胞分裂の流れや、細胞分裂が遅かった原因は何なのかなど、いろいろネットで調べながら過ごしました。
たまたまこの日は祝日で会社が休みだったので、仕事に影響がなくてよかったですが、移植の日はほかの予定を入れてはいけないと学びました。
時間が読めないのもそうですが、このまま分裂しなかったら残念だし、仮に分裂が進んだとして、午後でも移植してくれるのだろうか(クリニックが終わってしまうのではないか)と少し心配しながら過ごしました。
●昼12時
3回目の電話したところ、3分割になっていると言われました。
え、3分割とかあるの?(笑)おそらく4分割になりかけのような状態なのだと推測。
例のごとく、2時間後の午後2時に再び電話をするように言われます。
●午後2時
電話したところ、4分割になったので、すぐにクリニックへ来るように言われました。
家から近いので、身支度して30分で到着、採卵のときと同様リカバリールーム(兼手術室)へ呼ばれました。
採卵のときと同様、手術着を着て、髪もネットにまとめ、お手洗いを済ませてスタンバイ。
手術室へ移動します。
胚培養士が顕微鏡をみながら作業している様子をモニターで見ることができました。
スポイトのようなもので受精卵を吸って容器に入れ、それを直ちにドクターに渡し、体内へ移植します。
採卵のときと違って麻酔はないですが、痛みはほとんどありません。
以前経験した人工授精と同じような感じで、(自分で見えないのでおそらくですが)器具で固定してカテーテルを使って受精卵を子宮へと入れるので、その違和感と多少の痛みだけありました。
処置は5分以内で終了。
ベッドに戻ると、受精卵の写真をもらいました。
細胞分裂の数と大きさの均等度でグレードがあるらしく、私のはGrade3だったようです。
たしかGrade8まであって、一番いいのはGrade1、1~4なら移植するような話を前回の時に聞いたことを思い出します。
そういえば、2つ採卵して顕微授精したのですが、1つは分裂が進まなかったらしく、1つだけ移植したようです。
2つとも移植できて無事に生まれたら、二卵性双生児になるのかなと思って楽しみにしていたけど残念です。
少しベッドで休んだのち、着替えて薬の説明を受けました。
これまでと同じプロギノバとデュファストンに加え、膣座薬も処方されました。
膣座薬も1日3回必要なので、朝晩はともかく、日中会社のトイレでやる必要があり、少し憂鬱です。
ほか、プール・ジャグジー、エクササイズ、アルコール、トレチノインが使われた化粧品がNGなど、いろいろと注意点がありました。
この日は安静にしているように言われ、帰りに軽く買物することも止められたため、車で帰宅して家で静かに過ごしました。
12日後に血液で妊娠検査をします。
妊娠の可能性がある時期なので、それまでゴルフもアルコールも控えて過ごしました。
体外受精(IVF)1回目-1 採卵
人工授精(IUI)を3回試みるも失敗。
03. 人工授精(IUI) カテゴリーの記事一覧 - 【フィリピン・マニラ暮らし】30代後半からの不妊治療
当初は5回くらいやろうと思っていましたが、たぶんこのままでは結果は出ないと思い、次のステップ(体外受精)に進むことをドクターに告げました。
体外受精(IVF)とは、卵子と精子を取りだし、受精させたものを体へ戻す治療のこと。
Kato(マカティにある不妊治療クリニック)の方針は、なるべく少ない薬で、自然周期または低刺激周期だそうです。
*詳しくは加藤レディスクリニック(日本)のウェブサイト参照
日本で不妊治療を受けた人の体験談を聞くと、注射を何本も打って、薬の副作用もあるものの、卵子を一度に5~10個取れるらしいですが、Katoの場合は、そこまで強い薬を使わないようです。
Day9(生理から9日目)の検査で、卵胞が2つあることが確認され、2日後に採卵(OPU)するといわれました。
排卵する前に取り出すため、排卵日より早い日程となるようです。
それまでエクササイズは避けるように言われ(ウォーキングはOKだけど、ジョギングやジムはNG)、泣く泣く翌日のゴルフの予定をキャンセルしました。
正直なところ、本当にゴルフをしてはいけないかどうかは分かりません。
たとえば重量挙げや体が激しくぶつかり合うようなスポーツをあえてこの時期にしない方がいいというのは分かります。
ゴルフも体をひねるからおなかに負担がかかる、せっかく育っている卵胞に影響があると言われればそんな気もするし、おなかの中で脂肪や筋肉に守られている1ミリもない小さい卵胞が、ゴルフ程度のアクティビティーで影響を受けるのだろうか?というと、そんなことはないような気もします。
ですがなにぶん初めてのことなので、ここは慎重になって、この時期のゴルフは控えるようにしました。
Day11、採卵当日。
朝、夫婦でクリニックへ行くとすぐに、夫は採取の部屋へ、私はリカバリールーム(兼Operation Theater)へ呼ばれました。
手術着を着て、髪をネットにまとめ、お手洗いを済ませます。
施術の流れが書いたインストラクションがあるので、それを読みながら少し待ちました。
もう1度お手洗いへ行くように言われたのち、手術室へ移動。
本格的な手術室で、ドクター・看護師5人くらいいました。
分娩台に寝ると、脚にカバーをつけて固定されました。
部分麻酔をしているようで、中でぐりぐりされている違和感とたまに痛み(鈍痛)がありますが、数分なので我慢できます。
施術中、私の手の上にナースが手を添えて、一緒にモニターを見ながら手順を優しく説明してくれました。
反対方向にもモニターがあり、どうやら採った卵子を確認しているようでした。
終わるとまたベッドに戻り、15分くらい休みます。
膣にガーゼを詰め込まれていて(麻酔しているからか、取るように言われるまで気づきませんでした・・・)、それを取って着替えて、ナースから薬と採れた卵子の写真を受け取りました。
感染予防抗菌剤を3日間服用するそうです。
1時間後くらいにエンブリオロジスト(胚培養士)との面談があるとのことで、カフェに行って戻りました。
面談では、予定通り卵胞が2つ取れて、問題がないこと、また精子も問題なく、顕微受精(ICSI)培養を進めることになりました。
受精卵の細胞分裂は、2日後に4分割、各セルの大きさがなるべく均等なのが理想だそうです。
うまくいった場合、2つとも移植するか聞かれたので、イエスと答えました。
その後ネットで調べたら、日本では原則、移植は1つだそうです。
おなかに多少の違和感もあったものの、普通に歩いて軽く買物をして帰宅。
その日は夜まで家で安静に過ごしました。
人工授精(IUI)その3 結果とかかった費用
人工授精(IUI)を行ってから12~14日後の生理予定前後に来院します。
KATOに着いて順番が回ってくると、まずはTreatment Roomで採血をしました。
結果が出る30~40分後に、Consultation Roomに呼ばれ、ドクターから結果を聞くことになります。
初めて人工授精をして、排卵日前に注射を打ち、また精子も質のいいものを選んで投入するので、一度は自然妊娠したことのある身として、これなら妊娠できるのではないかと思っていました。
結論から言うと、8月・9月・10月と3回人工授精を行ったものの、妊娠することはできませんでした。
人工授精から二週間前後で来院しますが、その前に生理が来て「だめだったんだな」と自分で気づくこともあれば、今回は妊娠しているかもと期待して来院、血液検査でのホルモン値がNegativeと聞いて知ることと、両方ありました。
人工授精は体への負担も軽く、また費用も安いため、不妊治療の最初のステップとして5回くらい行う人が多いそうです。
私たちも8月から始めたので、当初は今年いっぱいやってみるか、という気持ちでした。
ですが、実際には、人工授精で妊娠する人の多くははじめの1~2回で成功するそうです。
3回目でだめだったとき、私の37歳という年齢もあるし、これは一歩先(さらに高度な治療)へ進もうと思いました。
人工授精の費用とスケジュール
人工授精を何度か経験し、流れが分かったので、費用とスケジュールをまとめておきます。
【スケジュール例】
生理日
Day1
Day2前後 検診(前回人工授精の結果の血液検査)
Day3
Day4
Day5
Day6
Day7
Day8
Day9
Day10 超音波検査で次回排卵日をチェック
Day11
Day12 超音波検査で次回排卵日をチェック、たいていこの日の晩に注射をする
Day13
Day14 人工授精
Day15
※検査・治療日程は月によって(排卵の進み具合によって)違い、人工授精のタイミングはDay12のときと、Day15のときとありました。
1ヶ月のうち、3~4回クリニックへ行き、超音波などの検査の日は2,000~3,000ペソ、人工授精の日は約13,000ペソかかりました。
人工授精1タームで、合計2万ペソくらいです。
何日か仕事に遅刻する必要はありますが、人工授精は 不妊治療の中では気軽に受けられる治療なので、もっと早くやっていればよかったと思いました。
今後は体外受精(IVF)に進むことになり、それも追って書いていきたいと思います。
人工授精(IUI)その2
人工授精(IUI)その1の続きです。
超音波検査で測った排卵日に夫婦で来院しました。
はじめに精子を採取しますが、受精の確率を高めるため、遠心機にかけて洗浄を行うそうで、1時間半~2時間待ちます。
その後、私がExamination Roomに呼ばれて超音波で状態を確認後、カテーテルを使って洗浄済みの精子を投入しました。
たぶん器具で固定しているのか少し痛いですが、まぁ大丈夫。
自分でもモニターを見ることができ、きちんと中に届けられたことを確認します。
処置後、そのままの状態で5~10分くらい休みます。
Dydrogesterone Dupbaston(デュファストン)という、黄体ホルモンを補い着床しやすくするための薬を渡されました。
1日3回服用するそうです。
次回の来院は、次の生理開始予定日(約14日後)。
金額は、これまでより少し上がって12,785ペソでしたが、聞いていた通り、そこまで高くなくて安心。
多少おなかに違和感はありましたが、その日は軽く買物したり、仕事に行ったりできる程度でした。
なおこの日は、朝7時半頃到着、夫が呼ばれたのは8時半頃、その後私が呼ばれたのはなんと12時くらいでした。
待ち疲れた・・・。
こういう治療予約を入れた日でも、早い番号を取らないとかなり待たされることになります。
早い番号(1~9番)を持っていれば、私の治療も9時半くらいに行われ、もう少し早く終わることができます。
*参考:マカティの不妊治療クリニックKATOに関して(ブログ下段参照)