人工授精(IUI)その1
本当に不妊治療をするかどうか決めていなかったものの、まずは原因を探り、治療の方法・金額を聞こうと行きはじめたKATO(マカティにある不妊治療クリニック)。
卵管造影検査、精子検査の異常はないことが分かり安心しましたが、それなのに一年以上妊娠できず、去年の自然妊娠は本当に奇跡的だったんだぁと実感。
体の負担も軽く、費用も安い人工授精(IUI)のステップに進むことになりました。
初診の日はDay8(前回の生理から8日目)、その3日後のDay11に人工授精に向けた検査をするということで、あれよあれよという間に不妊治療がスタートすることになりました。
Day11、私だけで検診に来ました。
Examination Roomで、超音波検査で排卵のタイミングを見ます。
ドクターとのコンサルテーションで、2日後に再診と言われました。
処方箋をもらい、その日から1日3回Progynova(プロギノバ)を服用します。
プロギノバは、更年期のときなどに服用する女性ホルモンの薬らしいです。
この日の金額は、薬代は別で1,500ペソでした。
※このときはDay11でしたが、その後Day9や10を指定されることもありました。
2日後、またクリニックに来て、超音波で排卵のタイミングをチェック、排卵まであと2日、人工授精(IUI)の準備ができたと言われました。
ドクターとのコンサルテーションのあと、Treatment Roomに呼ばれ、注射の打ち方について指導がありました。
おなかに注射をするらしい!
これまで不妊治療についてあまり調べたことがなく、いきなり「本格的な治療」(とそのときの私には思えた)に入り、戸惑います。
夜に自分でおなかに注射を打つため(おそらく排卵誘発剤)、動画を見ての手順を習います。
この日は、注射代を入れて2,600ペソの支払いでした。
注射
Choriogonadotripin alfa
Ovidrel 250mcg / 0.5mL
やり方の動画
(動画を携帯で撮影しておいて、夜見ながらやりました)
夜8時頃に注射をします。
針は細いのですが、やっぱり緊張して、少し手が震えてしまいました・・・。
迷わずにブスッと刺してすぐ終わらせるにつきます。
夫は、自分で注射するなんて絶対無理、見るのも無理、と言っていました。
もちろん私もいやだけど、いざとなればできるものです。
それよりも、本当はこの日、夜に食事の予定があったのですが、夜8時に注射をしなければならず、またお酒も飲めないので、予定をキャンセルしました。
治療は自分たちの意思で、しかもお金をかけてしているわけだし、年齢的にあまり悠長なことは言っていられないので、諦めることも必要です。
でもすでに入っている予定を断るのはとても心苦しく、また先の予定を入れても行けないかもしれないし・・・
かといってあまり親しくない人に不妊治療の話はしずらい・・・
この葛藤は、今後も続くことになります。
マカティの不妊治療クリニックKATOに関して
マカティにある不妊治療クリニック、Kato Repro Biotech Centerについて書きたいと思います。
場所はアヤラ・トライアングルパーク近くのEnterprise Centerというオフィスビルの8階。
子ども大好き・子だくさんのイメージのあるフィリピン人ですが、クリニックはいつも混み合っていて、不妊に悩む人がこんなにたくさんいるのかと驚かされます。
クリニック内の様子と、少しでも早く診断・治療を受けるためのコツ(いつも混雑しているので…)を書きたいと思います。
クリニック内の様子
受付と待合室の他に以下の部屋があり、治療内容により各部屋へ呼ばれます。
・Treatment Room:血液検査をしたり、薬の処方、注射や点鼻薬の使い方を教えてもらったり、次回スケジュールの確認をしたりする部屋。
・Examination Room:超音波検査、卵管造影検査や人工授精もこちらで。
・Consultation Room:ドクターや培養士と話す部屋。
・Recovery Room:体外受精のための採卵・移植を行う部屋。休憩用のベッドもあり。
・なんとかLabo:男性用の採取するための部屋。
よくあるのは、受付後にまずExamination Roomで超音波検査をして、その後Consultation Roomでドクターと話し、Treatment Roomで薬をもらい、最後にキャッシャー、という流れでしょうか。
こちらは待合室。早朝に撮ったので誰もいませんが、ここがほぼいっぱいになり、奥の第2待合室まで人で埋まります。
診断時間・スケジュール
KATOは年中無休、日曜や祝日もやっていますが、予約していないと診断・治療を受けることができません。
午前の受付は7時30分~9時30分ですが、たとえ予約をしていても、その時間内で来た順番で診療が始まります。
下記ブログで書いた通り、初診の日、7時半に行ったら27番目で、呼ばれるまでに2時間も待ちました。
ガードに聞いて分かったのは、朝6時から番号札を配っているとのこと。
幸いうちから近いこともあり、クリニックの予約が入っている日は6時に行って番号札を取って(1番~9番がとれます)一度帰宅、準備して7時半に再訪するという方法をとっています。
7時半頃にクリニックへ行ったら、血圧を測って、診察カードと番号札を受付に渡すと、検温をしてくれます。
そうすると、8時頃からTreatment RoomまたはExamination Roomに順次呼ばれ、8時半頃から(たぶんドクターが来る時間が8時半)Consultation Roomにスムーズに呼ばれることが多いです。
治療内容にもよりますが、早く終わったときは、私の場合は会社も近いので、9時の始業に間に合ったこともありました。
遅くても11時くらいに終わり、午前休だけで済むので、あまり仕事に影響が出ずに助かっています。
(ただし、体外受精など高度な治療のあとは、仕事や買物はせずに、家で安静にすることを勧められます。)
二度足を運ぶことになりますが、クリニック内でいつ呼ばれるか分からずに2時間以上待つよりも、早い番号の方が診察がスムーズなので、早起きするようにしています。
***追記**********
その後システムが変わって、ある程度の時間幅で予約ができるようになったようです。
私が治療で通っている期間も、どんどん患者さんが増えていて、待ち時間も長くなっていて、かなり混沌としていました。
日本(本社?本家のクリニック?)からも人が来て、システムの改善・指導があったようです。
今このブログを自分で読んでも、朝6時に行って、もう一度7時半に行くって、よくやってたな・・・と思います。
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初診 KATO REPRO BIOTECH CENTER
フィリピン・マカティにある不妊治療クリニック、KATOでの初診のブログです。
8月某日の日曜に、マカティのEnterprise Centerというビルに入っているKATOへ行きました。
うちから徒歩10分かからないという好立地。
7時30分~9時30分の間に来た順番で診察を始めるというシステムです。
予約をしたとき、直近の日程でとれなかったくらいだから混むんだろうな~と思いつつ、のんきに7時45分くらいに到着。
思ったより大きなクリニックで、すでにたくさんの人が待っていました。
入口のガードのところでもらった番号は27番。
カップル(夫婦)で来ている人が多く、待合室には50人以上はいたのではないでしょうか。
ID提出、顔写真撮影、問診票に記入したのち、これは待つかも・・・と予感した通り、やっぱりかなり待つことになりました。
患者番号で呼ばれるので、放送が入る度に耳を傾けますが、なかなか呼ばれません。
**追記********
その後システムが変わり、モニターで番号とどこの部屋に行くかが表示されるようになりました。
また予約もある程度の時間の幅でできるようになったらしいです。
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2時間が経過し、軽く絶望しかけたところでよくやく呼ばれました。
先生とのコンサルテーションで、来院の目的、生理周期、直近の生理開始日、妊娠歴などを話します。
その後先生から、治療のステップの説明がありました。
不妊治療というと、体に負担の大きい体外受精のイメージが強かったのですが、はじめのステップとして、まず人工受精を勧められました。
薬も少なく、また1回の費用も安いため(1万2,000ペソくらい)、まずはそれをやってみることにしました。
ちなみに、日本の加藤レディスクリニックの海外ブランチとはいえ、ドクター・ナースはみなフィリピン人なので、英語でのやりとりになります。
使いそうな医学用語を、予め調べておきました。
人工授精のことを「IUI」と呼びます。
IUIに向け、まずは私と夫それぞれの状態を調べます。
私の方は、卵管が詰まっていないかをチェックする卵管造影検査を行うのですが、痛いらしく、ランチして薬を飲み、午後1時半に再訪することに。
処方箋を持ってドラッグストアで薬を購入、ランチを済ませたのち、クリニックへ。
午前中とはうってかわって人はほとんどおらず、すぐに呼ばれてExamination roomというところへ入りました。
まずは超音波検査です。
日本にいたときの婦人科での定期検査や、また去年妊娠したときなど、これまでにも何度も経験あります。
すぐに卵管造影検査に入りました。
自分では見えませんが、たぶん、何か器具で固定してカテーテルを入れ、液体みたいのを入れていました。
下腹部が痛くなり、生理痛のひどいのが一気にきた感じ。
痛いけど、一応がまんできる程度か・・・でも痛かったな。
その後、先生がバルーンと言っていて、内部で何か膨らんだ感じがありました。
左右の卵管の通りをチェックし、特に異常はなかったようです。
検査自体は5分くらいで終了。
そのまま数分休んでいるうちに生理痛のような鈍痛が弱まっていきました。
初回の費用は3500ペソ。
もっと高いかも、と思っていたので安心です。
なお、男性の精子検査は、新鮮なもの(2日以上5日以内)で検査する必要があり、夫だけで後日再訪しました。
検査後、そちらも良好ということが分かり、人工授精(IUI)のステップに進むことになりました。
クリニック予約 KATO REPRO BIOTECH CENTER
不妊治療をするかどうか迷っていたものの、スケジュールや金額などをまず聞いてみようと、KATO REPRO BIOTECH CENTER(以下KATO)に行くことにしました。
KATOを知ったのは、日本人会診療所の婦人科のAcu先生に紹介してもらったから。
Acu先生には昨年妊娠したときの検診から、流産したあとの手術まで担当してもらいました。(そのときの話はいずれ書きます)
それまでフィリピンで、不妊治療のクリニックがあることも知りませんでした。
KATO?加藤?
・・・日本で体外受精・不妊治療を専門で行っている加藤レディスクリニック監修のクリニックだそうです。
*KATO REPRO BIOTECH CENTER(マニラ)のウェブサイトはこちら
予約を取る際、電話だと英語で何と言っていいのかわからなかったので、サイトにある携帯番号にテキストで連絡したところ、ちゃんと返信がきました。
フィリピンでは何かとテキストで済ませられるので便利です。
直近の土日を希望したものの、すでに初診の予約は受けられないとのことで、翌週以降の予約となりました。
日時が決まると、下記の案内が届きます。
1. Photocopy of valid ID's (you & your partner's ID - preferably passport) or any government issued IDs)
2. Photocopy of Marriage Contract (if married)
3. Any previous medical records (if applicable) - not more than 1 year ago
Please come between 7:30-9:30AM. First come, first served basis.
結婚証明書などはないので、それぞれのパスポートのコピーと、ウェブサイトからMedical questionnaireをPDFでダウンロードし、記入したものを持参しました。
Medical questionnaireはこちらのページからダウンロードできます。
クリニック初診の記事へ続きます。
はじめに
フィリピン(マニラ・マカティ)での不妊治療についてのブログ。
1980年生まれ、夫は2歳年下で、2015年から夫婦でフィリピン・メトロマニラでの生活をスタート。
夫婦それぞれこちらで仕事をしています。
2016年はじめ、そろそろ子どもが欲しいなと思い数年間服用していたピルをストップ、すぐに妊娠するも(当時36歳)、心拍を確認できる前の7週目くらいで残念ながら流産。
BGCのセントルークス病院で、稽留流産の手術を受けました。
その後、基礎体温や排卵検査薬などを使ったタイミング法を断続的に続けるも、なかなか(1年くらい)妊娠できず、2017年8月から不妊治療をスタート(当時37歳)。
フィリピンにそういうクリニックがあるということも知らなかったし、夫婦ふたりの人生もありかな、とも思っていました。
でも今の年齢ならまだ治療で子どもを授かる可能性もあるし、今できることをやってみようということでクリニック通いを始めました。
治療は仕事と両立できるのか、体への影響はどれくらいあるのか、お金はいくらかかるのか、手探りですが、フィリピンでの不妊治療について書いていきたいと思います。
<追記>
通っているのはマカティにある不妊治療クリニック、Kato Repro Biotech Center。
半年くらい治療を続け、低刺激による体外受精も行いましたが妊娠せず。
2018年3月以降、治療をお休みしています。
このブログは一応匿名ですが、私のことを知っている人はこのブログを見たら分かるかもしれません。
不妊治療をしていたことは特に隠していないので、もしリアルで会うことがあれば、遠慮なく聞いてくださってOKです。
フィリピンでも不妊治療ができるという情報を発信することで、誰かの参考になれば幸いです。
また同じような経験をしている人の話も聞けたらうれしいです。
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